| 創建 | 紀元前 88 年(伝・崇神天皇代) |
|---|---|
| 主祭神 | 伊弉諾尊 / 伊弉冉尊 / 大毘古命 / 建沼河別命 |
| 社格 | 岩代国新一の宮 |
| 例祭日 | 7 月 12 日(御田植祭) |
| 御朱印料 | ¥ 300 |
伊佐須美神社 — 伊弉諾と伊弉冉が今も共に歩む社
目を閉じて。会津盆地があなたを、祈りを抱く木の椀のように包み込んでいる。あなたは今、伊佐須美神社の前にいます。千五百回以上の収穫を、この谷で見届けてきた場所。晩夏の会津の、稲穂の甘い空気を吸い込んで。ここは「新しいもの」の社ではありません。「風そのものが覚えているもの」の社なのです。
ここに鎮まるのは、伊弉諾尊(いざなぎ)と伊弉冉尊(いざなみ)——原初の双神。最初の海を、宝玉で飾られた矛でかき回し、そのダンスから日本の島々を生み出した神々。そして同時に、もっとも厳しい真理を教える神々でもあります——「愛」と「創造」と「喪失」は、三つの別々の物語ではなく、一つの物語なのだと。伊弉冉は黄泉の国へと降り、伊弉諾はその後を追いました。彼女を連れ戻すことはできなかった。けれどその悲しみから、世界は続いていったのです。あなたが失ったもののうち、今、あなたが築こうとしているものの「土台」になっているものは何ですか?伊佐須美は、悲しみから顔を背けません。椀のように、それをそっと抱きしめ、その内側に映る水面を、空に変えてゆくのです。
境内の古い桂の木の傍らに歩いてみてください——ハートの形の葉を持ち、原初の世界の香りを運ぶと言われる樹。その近くに立って。樹皮が長い巻物のように巻いている——まだ、書き続けられている巻物のように。ほんの一瞬、あなたとこの樹が、祖先を共有していることを感じて——本当に、共有しているのです。この大地から生まれたすべてのものは、「時」の菌糸レベルで、すべて繋がっているのだから。あなたが運ぶものは、「ご先祖の子孫」として運ぶもの。あなたの悲しみも、喜びも、なりゆく姿も——あなたは決して、ひとりで担っているのではありません。
一礼。二拍手——世紀を越えて、二つの手がそっと触れ合うように。もう一度、一礼。境内を出て、盆地の縁で自転車があなたを待っていると想像してください。会津の谷のそよ風が、あなたを迎える——追い風(Divine Tailwind)。大地の底からの伊弉冉のささやきと、天上からの伊弉諾のささやきを、同時に運んできて。ペダルの一踏みは、一つの和解。曲がり道の一つ一つは、一つの創造。行きましょう、織りなされたあなたよ。島々は、ダンスから生まれた。あなたの残りの人生もまた、そうなのです。
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